マバラカット「平和観音宮」Goddess of Peace Shrine 誕生の背景

マニラから北西約82km

クラーク地区

ホテル Quest Hotel and Conference Center Clark ~ リリーヒル「平和観音宮」まで2.64km

Goddess of Peace Shrine「平和観音宮」

2007.10.25 世界平和祈願祭

世界平和祈願紫燈護摩 2012.10.25

神風特攻開始地で慰霊祭

 

 10月25日、フィリピンマニラの北方約100キロにあるマバラカットで、慰霊祭が行われ、徳田代表は、日本の国会議員(当時)としてただ一人この慰霊祭に参列した。マバラカットは、太平洋戦争中の悲劇となった神風特攻隊初陣の地である。

 

 徳田代表談話 「平時に特攻精神を ―― 改革のために必要な心構え」24日、マニラ入りした代表は、その夜、現地邦人向けのケーブルテレビ「ウイーンズインターナショナル」に出演。池口恵観阿闍梨(最福寺)、ジャーナリスト若宮清氏、福留佳子さん(ご主人が後述の関大尉と海兵で同期)ニュースキャスター水島総氏らと、約1時間インタビューに応じた。

「フィリピンでは、我が国の太平洋戦争300万人余の戦没者のうち55万人余が亡くなっています。日本政府は遺骨を収集することにも消極的なのに、敵国だったフィリピンの方たちが温かく見守り、神風の祈念碑を作ってくださった。特攻隊は愚策の極みだが、そこへ命令に従って従軍した兵士たちのこころには敵味方を越えて、人として学ぶべきものがある。国として、こんなことでいいのだろうか」と政府の無策をつき、「戦争のことに限らず、私心を捨てて貢献した人には必ず報いる国にするのが、私の一つの役目です」と、フィリピンでの慰霊祭に出席する理由を語った。

 明けて25日、マニラの北方約100キロの神風特攻隊初陣の地・マバラカット墓地跡で、慰霊祭は始まった。市長マリノ・モラレス氏が「子どもたちを兵士として、海外へ送ることが二度とないよう平和を祈念したい」とまずあいさつ。午前7時25分、特攻1号機敷島隊が飛ぴ立った時間に、フィリピン空軍軍楽隊が日・比両国国歌を演奏、さらに邦人参列者約70人による『海ゆかば』の斉唱と続いた。演奏が終わった後、池ロ恵観住職ら5人の真言宗僧侶がお経をあげ、最後に、徳田代表が感謝の言葉を述べた。フィリピン軍楽隊までが参列するのに、日本大使館からはだれの参列もない。日本政府の姿勢とフィリピンの民衆のこころのずれを浮き彫りにしていた。

 この慰霊祭が始まったきっかけは、今から25年前に、マバラカットの小学校の教師・ダニエル・デイソンさんが、関行男隊長が率いる隊員-谷暢夫、中野盤雄、永峰肇、大黒繁男さんたち5人の至誠、愛国心、勇気、純粋な精神に心を動かされ、中心となって旧飛行場跡に「神風の碑」(日比友好の碑)を作ったことからだ。

 しかし1991年ピナツボ火山の大噴火により、残念ながら祈念碑は泥流に飲み込まれて消滅。そこで3年前に、若宮氏らマニラ在住の日本人有志が、顕彰碑再建運動を起こした。若宮氏はアキノ元大統領と懇意だったこともあり、徳田代表と代表の鹿児島での支援者でもある池口氏に、マバラカットへの協力を依頼したところ、快諾をもらい毎年の慰霊祭が行われる運びとなったのである。

 参列者たち一行は次に、アメリカ、フィリピンの捕虜が3000人亡くなったという「バターン死の行進」の記念碑の前で慰霊の祈念。さらにタルラック州バンバシにあった特攻基地を訪れ、慰霊を行った。

 

徳田代表のあいさつ:

「私は特攻隊だけでなく、日本人、フィリピン人、アメリカ人、先の戦争でこのフィリピンで亡くなった方々への慰霊と、フィリピンの皆さまの温かい心に感謝するために参りました。日本は皆さんにご迷惑をおかけしました。

しかし、どの国の人も、家族、故郷、国を守るためには戦うのです。特に純粋な若者は! 間違った戦争で死ななければならないこともありますが、それは指導者の責任です。

 慰霊と称して参っておりますものの、その実私は、学びに参っております。特攻隊は戦術としては全くの愚策であったと思います。しかし、その特攻隊に死を覚悟して殉じた若者たちの心には、敬服いたします。私たちはいま、平和な国にあり、つい先人の犠牲を忘れ、安逸をむさぼります。私は世界の医療を変えるには、この特攻精神を内に秘めて邁進しなければと思うものです。

 アメリカは、強大な軍事力を背景に、世界の警察官となっています。日本は、軍事ではなく、医療で世界に貢献したい。日本を世界の厚生省にしたい。私はこのように考え・行動しております。

 先の大戦で、日本は皆さんにご迷惑をおかけしたにもかかわらず、いまなお、特攻隊の慰霊をフィリピンの方自らが行っていただいているということに改めて感謝申し上げます。今後とも互いに協力し合って世界平和を築こうではありませんか」


出典:自由連合 - 神風特攻開始の地で慰霊祭 -徳田代表談話 「平時に特攻精神を ―― 改革のために必要な心構え」

1998.10.25 第13回世界平和祈願祭

1998.10.25 マバラカット平和観音宮での第一回「世界平和祈願祭」を報じるフィリピン・デイリー・インクワイヤラー

2012.10.25 大祈師池口豪泉最福寺貫主による第15回世界平和祈願祭での柴燈護摩

20180910 0807 更新